今日はイエス・キリストの降誕祭、クリスマスです。
雲の上の図書館では、ほぼ毎年クリスマスについて記事にしているので、今回は世界のクリスマスについて調べてみました。
【韓国】
実は国民の4割がキリスト教徒である韓国では、25日は国民の祝日になります。教会では礼拝が行われ、キリスト教徒でない人も教会にいくのが定番になっているようです。12月に入ると『救世軍』と呼ばれる慈善団体による募金活動が行われ、赤い募金箱の横でボランティアが鈴を鳴らす光景が、風物詩となっています。
【メキシコ】
12月の初旬から1月6日までの長い期間をかけてクリスマスを祝うメキシコでは、特に最初の9日間が重要な日とされていて、“ポサダ”と呼ばれる行進やパーティーを行います。ポサダは身重の母マリアとその夫ヨセフが「一晩泊めてほしい」と家々を訪ねて回ったことを模した行事で、子どもたちは蝋燭を持って近所の家をまわり、その後パーティーが行われます。
【ベツレヘム/パレスチナ自治区】
パレスチナ自治区の中にあるベツレヘムは、イエスの生まれた町です。住民の90%はイスラム教徒、キリスト教徒は残り10%ほどと少ないものの、毎年クリスマスには多くの巡礼者が訪れる大変賑やかな町でした。2023年からはかつての賑やかさは見られなくなり、いくつかの教会でミサが開かれ、静かに平和への祈りが捧げられています。
【スウェーデン】
12月13日は“聖ルチア祭”と呼ばれる祝祭の日で、スウェーデンをはじめ、デンマーク、ノルウェー、フィンランド、イタリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、アイスランド、クロアチアで行われています。白いドレスを着て腰に赤いベルトを巻き、頭に蝋燭の冠を被った少女たちが歌を歌い、ジンジャ―クッキーを配ったりします。
クリスマスイヴは“ユールボード”と呼ばれるクリスマス用ビュッフェを食べたり、午後にはディズニーの特別番組「From All of Us to All of You」を見ることが恒例行事だそうです。(ちなみにこの番組は「Kalle Anka och hans vänner önskar God Jul」(ドナルドダックのメリークリスマス)と呼ばれています。スウェーデンではミッキーマウスよりもドナルドダックの方が人気があるようです。)
今日の一冊は
『もっと知りたいクリスマス』
(ジョージ・グッドウィン∥著、黒木 章人∥訳 原書房 )
クリスマスはいつからあるのか。その誕生までの道のりや、サンタやツリー、キャロル、赤鼻のルドルフの秘密、世界のクリスマスの祝い方まで、大英図書館所蔵の美しいヴィンテージイラストとともにやさしく解説する。